Here's a diazepam

 きのう、6年ぶりにメンタルクリニックに行った。友達が死にそうでつらかった。

 去年の秋ごろから友達は調子が悪かった。朝元気に家を出て、数万の買い物をし、初めて会う人との約束をはしごし、酒をのみ、帰宅後いのちの電話にかけ、今日もつながらなかったと私にLINEをする。夜は眠れない。平均睡眠時間は3時間だった。朝はまた元気いっぱい。日中の過剰な陽気さが、日が沈むと反転して彼女を追い詰める。

 結局彼女はそのまま入院して、5月に退院、8月から復職した。だいぶ体重が増えている様子ではあったが、精神状態はもとに戻っているように見えた。ただ、8月の3週目に会ったとき、いろいろ限界になっちゃって、道にスマホ投げて壊しちゃって、8万損したんだよね、と言っていた。また始まったと思った。加速度的に死に向かうスパイラル。友達が首を絞められていくさまをゆっくり、まざまざと見せつけられる季節。

 6年前とは違って、診察室で泣きわめくことはなかった。来歴を道筋立てて話せたし、薬も自分で選べた。この前はワイパックスだったが今回はリーゼ。だいぶ弱いのにした。つらいことには変わりないが、この6年間で強くなれたのかもしれない。コンビニに行くくらいの感じでメンクリに行けた。自分のことは自分で対処する術を身につけはじめている。でもさっき飲んだら全然効かなかった。