2020-01-01から1年間の記事一覧

ものぐさの主張

4,400円の靴下が欲しい。その前にいいかげん図書館に本を返さなければならない。本は2冊あってどちらも2か月延滞している。すぐできることほどやりたくない。原稿を読むのがはかどらない。なぜなら原稿は逃げないし目ん玉さえ無事ならばいつでもできる作業だ…

抵抗せよ

大学に入って、それまで本やネットの文章でしか目にしたことのなかった言葉が生身の人間の発声によって現前するのを体験し、いいところだなと思った。一方で、そうした固有名詞が会話を盛り上げるための気の利いた道具として用いられる場面にも間々立ち会っ…

歯列矯正リテーナーにおけるアナキズム的実践

最近アナキズム実践の本を読んで心が軽くなった。前の職場では、入ったばかりのころ延々コピー取りをやらされていた。コピー機があるのはフロアの隅、棚に囲まれてうす暗く、頻繁に人の出入りがあるわけではなかった。コピー機は壁に面して二台置かれていて…

求職票

ひととおり生活のあれこれを片付けられるようになってきた。今日なんかちょこっと掃除機をかけ米を炊いてカビキラーまでしてしまった。もちろん風呂にも入って洗い物もした。トイレも拭いた。自分なりに「でも・デモ・DEMO」の詞を実践するとこうなる。暗黒…

MJへ、エデン以前の愛

愛の人、マイケル・ジャクソン。幼いころは彼を悪人だと思っていた。スーパーニュースで観た、わが子をベランダから取り落としかける映像、被告として出廷する道中に車から投げキッスする映像。こいつ、訴えられてるのに、しかも子どもを虐待した罪に問われ…

厭な家

父は五人きょうだいの末っ子で、本人も兄たちも姉たちもそれぞれ子どもを二人ずつもうけていたから正月、おのおのが配偶者と家族を連れて実家に集うと居間はほとんど寿司詰状態だった。祖父は足が悪く高さのある座椅子に座っている。祖母は祖父のより少し低…

座りこんで光を見ている

haruru犬love dog天使のEP『Lonely』を聴きなおした。詞に共感する。何周もした。まとまった文章が読みたい。それで彼女が寄稿していた『ユリイカ』ビリー・アイリッシュ特集を買った。ビリー・アイリッシュは去年センター街でかかっていた中で唯一良いと思…

Lust For Life

K氏と電話してほんとにすごくて絶対死なないでほしいと思った。上司にコンビニで売ってた謎のホコリついた袋で仕事のどうみても途中でタイムアップになっただろという成果を送りつけてしまった。キャンドゥがやってなくて封筒を買えなかったのだ。やってたと…

西早稲田二丁目花ごよみ

まだ寒いころ、タンポポが咲く。ホトケノザが咲き、シロツメクサが咲き、ミモザを部屋に飾りたいとごねるうち桜の季節になる。アパートから出るとすぐ大きな桜の木があって、花見するのに勝手が良いと気づいたのは入居して五年目、今年の春になってからだっ…

唇について

ホラーっぽい携帯小説にはまってたころ、ある作品に「唇は体内の粘膜が裏返って顔にひっついているものだ」という表現が出てきたのをよく覚えている。話は唇から体が裏返って全身粘膜人間になる!みたいな展開を迎えるのだが(いま思えばジョジョ6部の影響だ…

Death and Night and Blood (Yukio)

昨年古本屋で買った『サンデー毎日』をやっと読んだ。古本屋と言っても開け放したガレージに本棚とカートを詰め込み本を並べまくったような造作で、バザー会場と表したほうが適切かもしれない。コンクリートに放られた段ボールに、「三島由紀夫特集」と書い…

公共精神局へ

公共精神局を知っているか。君は本日付でそこへ異動だ。私もよく知らないが、なかなか休みの取れないところらしい。きょうは挨拶だけしに行って、午後はゆっくり過ごしてもいいんじゃない、別に強制はしないけど。呼び出されて出社したら部長の部屋に向かわ…

コロナ禍(イメージの崩壊)

テレワークをするうち単語がばらけてきた。言葉を声に出すと、音がでたらめに並んでしまう。たとえば、「スプーン」は「スーンプ」や「スプンー」となる。「ス」で終わることもある。 誰もが知っているように、ものを説明するとき、どれほど言葉を重ねようと…